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高血圧・糖尿病・心筋梗塞…サウナに入ると生活習慣病予防になるって本当?

サウナコラム

現代人の身近に潜む「生活習慣病」。食生活や運動、喫煙、飲酒など、日頃の生活習慣が原因で発症すると言われている病気です。実はサウナには「生活習慣病の予防」効果が期待できると言われています。きつい運動はキライだけど、サウナなら続けられる。そんな方に向けて、サウナと生活習慣病の関係について解説しています。

目次

1.そもそも「生活習慣病」ってなんだっけ?

1.そもそも「生活習慣病」ってなんだっけ?

生活習慣病とは、




食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒など生活習慣が、発症・進行に関与する疾患群(※)



です。


もう少し具体的にいうと、




・高血圧
・糖尿病
・高脂血症
・狭心症
・心筋梗塞
・脳梗塞
・くも膜下出血
・一部のがん




などが「生活習慣病」に位置付けられる病気です。
もちろん、発症には遺伝や環境による要因もありますが、日頃の生活習慣がこれらの病気に影響をもたらすと言われているんです。


肥満、高血圧や糖尿病、心筋梗塞に脳梗塞……誰もが一度は耳にしたことがある病気ですよね。


「今の自分にはまだまだ関係ない」なんて思っていた矢先、日々の積み重ねが身体の不調になってあらわれる……。生活習慣病は現代人の身近に潜む病気なんです。






※引用元:E-ヘルスネット,「生活習慣病とは?

2.生活習慣病の原因って?

2.生活習慣病の原因って?

生活習慣病の原因は、偏った食事や運動不足、過度な喫煙や飲酒、睡眠不足、休息不足、ストレスなどです。


「思い当たる節がありすぎる……」と感じる方は多いのでは?


逆を言えば、正しい食生活と、適度な運動習慣、質の高い睡眠、正しい休息、飲酒・喫煙習慣の改善によって、生活習慣病は予防できるんですよね。


ただ、日々忙しい現代人にとって、規則正しい食事や運動、ストレスフリーの生活を目指すことがどれほど大変なことなのか、筆者自身も痛感しています。


そこで登場するのが、サウナです。


もちろん食事や飲酒・喫煙習慣の改善は難しいですが、お風呂代わりにサウナに入ること(※)で血管が鍛えられ、血管・血液の状態が大きく関係する生活習慣病の予防を目指すことができるんです。






サウナのペースは人それぞれ。「日本サウナ・スパ協会」は週2回を推奨しています

3.サウナで生活習慣病予防ができる理由

ここからは具体的に、なぜサウナで生活習慣病の予防が目指せるのか解説します。

①自律神経がととのう

①自律神経がととのう

サウナに入ると自律神経がととのう。よく耳にするワードですよね。実はこの自律神経も生活習慣病に大きく関わっています。


著書『自律神経の名医が教える!サウナのトリセツ』の中に、




『自律神経の研究を続けてきた経験でいえば、がん、脳卒中や心筋梗塞などの循環器の病気、感染症……などなど、ほとんどすべての病気に対して、自律神経のバランスの崩れが何らかの影響を与えている』(※)



という一説があります。


自律神経は、別名「生命維持装置」。


自律神経は、呼吸・体温・血圧・心拍・消化・代謝・排尿などなど……生命維持を続ける上で欠かせない調整を担っているため、不調を放置してしまうと、思わぬ大病に結びつく可能性があるんです。


定期的なサウナで自律神経を鍛えること。生命維持装置のメンテナンスと考えても良さそうですよね。






※引用元:小林弘幸著,自律神経の名医が教える! サウナのトリセツ,学研プラス,20219月,52ページ

②動脈硬化を予防する

②動脈硬化を予防する

生活習慣病は、血管・血液の流れが大きく関係しているものばかり。つまり、サウナを習慣化し、血流改善を目指すことで、生活習慣を予防できると言えます。


血管の病気でとくに怖いのが「動脈硬化」です。


その名の通り、動脈が硬くなり、本来の弾力性を失う血管老化のこと。原因は加齢や運動不足、暴飲暴食、排気ガスなどさまざま。


動脈を流れる血液には、酸素や栄養素が豊富に含まれています。つまり動脈のコンディション=健康状態といっても過言ではないんです。


動脈のコンディションを高めるためには、血液の流れがいいことが必要条件。サウナ・水風呂・休憩による温冷交代浴によって、血行促進を図ることは、動脈硬化の予防、そして血管をしなやかに保つことにつながります。

③血圧を下げる

③血圧を下げる

生活習慣病のひとつである「高血圧」。原因はさまざまですが「塩分の摂りすぎ」「運動不足」「寒さ」「肥満」「ストレス」「喫煙・飲酒」などと言われています。


高血圧は、血管に慢性的な圧力がかかっている状態のこと。高血圧を放置すると、血管がダメージを受け、血圧に対応すべくどんどん厚く・硬くなります。それが「動脈硬化」の原因になってしまうんです。


サウナで血圧が下がるのは、身体が温まることで血管が広がるため。習慣的にサウナに入ることで、血圧を下げる効果が期待できます。


ただし、すでに「高血圧」と診断されていたり、薬を服用している方のサウナはNGです。サウナに入る場合は必ずかかりつけの医師に相談してからにしましょう。

④痩せやすい身体へ

④痩せやすい身体へ

生活習慣病の原因になりうる「肥満」。内臓脂肪が蓄積されると血糖値が上昇しやすく、糖尿病・がんなどの健康障害を引き起こす可能性が高くなるんです。


そんな肥満予防にも、サウナが最適です。


サウナを習慣化することで代謝が上がり、痩せやすい身体が目指せるからです。サウナに入ってすぐ痩せるのは難しいですが、定期的に自律神経を刺激させることは、肥満予防の近道です。


運動が苦手でも、サウナで汗をかくのは好き!という方はぜひ取り入れたい生活習慣ですね。

⑤ストレス解消

⑤ストレス解消

生命維持装置である自律神経の乱れを放置すると思わぬ大病にに結びつくことを、「①自律神経が整う」で解説しました。


わたしたちを悩ませる「ストレス」。ストレスは外部からの刺激によって、心や身体が反応を起こすことを指します。


ストレスがかかると、自律神経の「交感神経」が優位に働き、外部の刺激に身体を適応させようとします。この状態が続き身体が緊張状態から抜け出せなくなると、自律神経のバランスが崩れて思わぬ体調不良を引き起こす……。これがわたしたちを悩ませるストレスの連鎖です。


サウナはこうしたストレスを解消するのにぴったり。身体を温める。景色を眺める。呼吸を整えてゆっくりする。自律神経がととのうのはもちろんですが、サウナにおける環境は副交感神経を優位にさせて身体をリラックスさせてくれます。

3.まとめ


①自律神経がととのう
②動脈硬化を予防する
③血圧を下げる
④痩せやすい身体を目指せる
⑤ストレスを解消できる




サウナが生活習慣病の予防になると言われるのは、こうした健康効果が期待できるからでした。


とはいえ、1回や2回のサウナだけではなかなか効果は期待できません。生活習慣を見直しつつ、定期的なサウナでより良い身体を目指していきましょう。

参考文献

・小林弘幸著,『自律神経の名医が教える! サウナのトリセツ』,学研プラス,2021年9月,52,54-69ページ
・早坂 信哉 監修,名医がやっている 正しいサウナの入り方,宝島社,20237,42-43,46-47,52-53ページ
e-ヘルスネット,高血圧
・日本臨床内科医会,「高血圧

この記事を書いた人
ライター・はせがわみき
はせがわみきhttps://twitter.com/hamigaki_write
フリーランスライター・社会人になりたての頃、会社の先輩からすすめられた「サ道」を読んだことがきっかけでサウナへどっぷりはまる。サウナは歴8年。サウナスパ健康アドバイザー資格保持。好きが高じて、現在はサウナ施設・銭湯への取材・レポート記事をメインに手がける。好きなサウナは中温・高湿度。好きな水風呂は、ぬるめの18度。
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