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サウナと自律神経の関係性|サウナで自律神経がととのう理由

サウナと健康

サウナに行くと自律神経がととのう——。サウナ好きのみなさんなら、一度は耳にしたことがあると思います。一方で、そもそも自律神経とは何か、サウナに入るとどんな変化が期待できるのか……などなど……あまり理解できていない方も多いのでは?そこで今回は、サウナと自律神経の関係について。サウナとは切っても切り離せない「自律神経」について深掘りしていきます。

目次

1.そもそも自律神経とは?

自律神経は、人間の「生命維持装置」と表現されることが多々あります。自律神経は、無意識に働き続ける神経であり、血管や内臓の働きをコントロールする役割を担っているからです。

日中、活動的に行動できるのも、夜自然と眠たくなるのも、睡眠中の呼吸が止まらずにいられるのも、全て自律神経が関係しています。つまり、生命維持活動を続けるにあたり、自律神経は欠かせない存在ということです。

自律神経には、活動時に優位になる「交感神経」と、リラックス時に優位になる「副交感神経」の2つがあります。

よく耳にする「自律神経のバランス」とは、この「交感神経」と「副交感神経」がバランスを保っていること。この2つは、シーソーのようにバランスを保ちながら活動します。時折シーソーの上下関係が切り替わることで、日中は活動モード、夜は休息モードと、生命維持活動を維持することができるんです。

この両者の切り替わり、つまり「バランス」が崩れてしまうと、生命維持がうまく行えず、身体にあらゆる不調が現れます。

「自律神経のバランスをととのえる」ということは、交感神経と副交感神経のバランスを正常にし、健やかな生命維持活動ができる身体にととのえること、と言い換えることができるわけです。

2.サウナで自律神経がととのう理由

2.サウナで自律神経がととのう理由

では、なぜサウナに入ると自律神経が”ととのう”のでしょうか?

これには「血流」が大きく関係しています。血流をコントロールを担っているのが自律神経だからです。

よく「健康=血流がいいこと」と表現されます。血流が滞ると、臓器や細胞に新鮮な酸素が届きません。体内に溜まった老廃物も回収できないため、体内には毒素が溜まっていきます。まさに不健康そのもの。

この生命維持において大切な「血流」のコントロールを担っているのが、自律神経です。血流が良くなると、自律神経のコンディションも向上させることができます。



サウナの「熱い」→水風呂の「冷たい」→外気浴の「心地いい」……サウナ浴によって「血管の拡張・収縮」が行われ、自律神経に適度な”刺激”を与えてくれるからです。

サウナに入ると、徐々に身体があたたまり血管が拡張すると「副交感神経」が優位になります。その後、次第に身体が「あつい」と感じ始め、血管が収縮し、サウナの熱さに順応すべく「交感神経」が優位になります。

水風呂へ移動すると、水風呂の冷たさに順応すべく「交感神経」は優位なままです。この時、血管が収縮しているため、血液は体内の中心に集まります。その後、外気浴等で休憩することで、血管が拡張し「副交感神経」が優位になります。

サウナ→水風呂で収縮していた血管は、休憩することで拡張され、全身にサーッと血液が流れ始めます。



サウナ浴における、交感神経と副交感神経の切り替わり・そして血管の収縮・拡張の流れは以下の通りです。




サウナ(序盤)【副交換/拡張】



サウナ(後半)【交感/収縮】



水風呂【交感/収縮】



休憩【副交換/拡張】



サウナにより、短時間で「血管の拡張・収縮」が行われることで血流が良くなり、はんば強制的に「交感神経⇔副交感神経」が切り替わります。


この刺激こそが、サウナで自律神経がととのうメカニズム。


ストレス社会で生きるわたしたちには、常に「ストレス」が付きまといます。ストレスに長時間さらされると「交感神経」が優位になったまま「副交感神経」に切り替えを行えず、十分な休息が取れません。結果として、身体にさまざまな不調が現れます。


サウナに入ると、強制的に「交感神経⇔副交感神経」を切り替えることができます。その結果、両者はバランスを保てるようになり、正常な生命維持活動が行える……ということです。



3.サウナで自律神経のバランスをととのえよう

3.サウナで自律神経のバランスをととのえよう

サウナと自律神経の関係性について解説しました。

自律神経は調べれば調べるほど興味深い一方で、バランスを崩した状態が続くと本当に危険です。

よく自律神経は車の「アクセル」と「ブレーキ」に例えられます。

長時間労働、人間関係、SNSなどの情報過多などなど……。ストレスにさらされる時間が長くなればなるほど、身体はリラックスすることができず、つねに「アクセル」を踏み続けてしまいます。ずっとアクセルを踏んで走り続けられる人はそうそういません。次第に車は故障しますし、最悪の場合、とんでもない事故を引き起こしてしまうことだってあるんです。


だからこそ、ブレーキが大切です。適度にスピードを弱めて休憩し、ガソリンを入れて、車のメンテナンスを行う。アクセルとブレーキ、交感神経と副交感神経。両者は、バランスが大切です。


サウナは、ブレーキをかける大切さを教えてくれます。人間関係やスマホの情報から物理的に距離を置くことで、世界を少し俯瞰で見られるようになるからです。サウナに限らず、休憩、リフレッシュって本当に大切ですよね。


ぜひとも自律神経の切り替えを意識して、サウナで心身ともにコンディションを整えていきましょう!


次回は「サウナで自律神経がととのうとどう変わるのか」についてお話ししていきます!

この記事を書いた人
ライター・はせがわみき
はせがわみきhttps://twitter.com/hamigaki_write
フリーランスライター・社会人になりたての頃、会社の先輩からすすめられた「サ道」を読んだことがきっかけでサウナへどっぷりはまる。サウナは歴8年。サウナスパ健康アドバイザー資格保持。好きが高じて、現在はサウナ施設・銭湯への取材・レポート記事をメインに手がける。好きなサウナは中温・高湿度。好きな水風呂は、ぬるめの18度。
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