冷え・PMS・生理痛に悩む女性へ。フェムケアにサウナが役立つ理由
未分類女性の身体や健康をケアするサービス・製品として、注目を集める「フェムケア」。とくに身体の「冷え」は、生理痛やPMS、ホルモンバランスの乱れなど、女性の身体にさまざまな影響をもたらしますよね。サウナも「冷えに良い」と聞きますが、フェムケアにも効果が期待できるのでしょうか。そこで、サウナとフェムケアの関係について調べてみました。サウナを上手に活用して、冷え対策がしたいと考えている方はぜひ、参考にしてください。
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【結論】サウナはフェムケアにも効果あり=血流が良くなる
結論からお伝えすると、サウナは「フェムケア」のひとつとしておすすめできる入浴法です。
女性のデリケートゾーンや骨盤底筋(骨盤の底にある筋肉の総称)の血流が低下すると、冷え、生理痛、PMSなどが起こりやすくなります。
サウナによる「温熱効果(身体を温める)」と「交互浴(サウナ⇔水風呂)は、体温を上昇させ、血管を拡張させるため、全身の血流がアップします。骨盤まわりや膣周辺の血流も促進されるため、フェムケアへの効果が期待できるのです。
血流が十分にあると、体温の保持やホルモンバランスの安定、骨盤底筋の機能維持にもつながるため、日頃から入浴などで身体を温めることは非常に大切ですよ!
なぜサウナに入ると「冷え=フェムケア」が期待できる?
身体を冷えから守ること。フェムケアの大事な一歩ですよね。
ここからは、なぜサウナに入ると冷えを解消でき、そして「フェムケア」にも効果的なのか、具体的なメカニズムについて解説します!
①血行がよくなって「ホルモンバランスがととのう」から
サウナに入ると、身体が温まることで血管が拡張され、血行がよくなります。子宮周辺の血行促進にも効果が期待できるため、生理痛の痛みや不快感を和らげてくれるのです。
血行が良くなることは、ホルモンバランスの安定にもつながります。
ホルモンは血液に乗って全身を巡っているため、血流がスムーズ=ホルモンの運搬・分泌がスムーズに行われるからです。
ホルモンバランスを調整する「視床下部」や「卵巣」などにも、血液を通して酸素や栄養がしっかり届くようになるため、ホルモンをつくる・整える働き自体が活性化されるともいわれています!
②自律神経がととのい、PMSも軽減するから
自律神経の乱れは、多くの女性を悩ませる「PMS症状」と密接に関係しています。
PMSの大きな原因は、ホルモンのバランスが乱れること。このホルモンバランスを調整しているのが、脳の「視床下部」という部分です。視床下部は、自律神経の働きもコントロールしている「司令塔」のような存在。
自律神経が乱れると、ホルモンバランスも一緒に乱れてしまうため、結果としてPMSのさまざまな症状につながってしまうのです。
サウナに入ると、交感神経・副交感神経に刺激を与えることができるため、乱れていた自律神経のバランスがととのいやすく、PMSの症状改善に効果が期待できます。
③ストレス解消・リラックス効果が期待できるから
ストレスや生活習慣の乱れも、「冷え」の原因になりかねません。
身体にストレスがかかると、自律神経の「交感神経」が優位に働き、外部の刺激に身体を適応させようとします。こうした緊張状態が続くと、血管が収縮し、手足の血行が悪くなるため、身体が冷えを感じやすくなってしまうのです。
ストレス過多→血行不良→生理痛・PMS悪化
ストレスが続くと、こうした悪循環からなかなか抜け出せません。
とはいえ、現代社会においてストレスを感じない環境に身を置くことは難しいですよね。大切なのは、定期的にストレスを解消させること。
そして、日頃のストレス解消にぴったりなのが、サウナです。
身体を温める。景色を眺める。呼吸を整えてゆっくりする。
自律神経がととのうのはもちろんですが、サウナにおける環境は「副交感神経」を優位に働かせ、身体をリラックスさせてくれます。
リラックスすることで、イライラの解消、睡眠不足の解消など、ストレスの原因を軽減できるため、結果としてフェムケアにも効果が期待できるというわけです。
フェムケアのためのサウナで注意点・安全に楽しむコツ
フェムケアの効果が期待できるサウナ。とはいえ、注意したい点もあります。
①体調不良時のサウナ浴はNG
- ・体調がすぐれないとき
- ・気分がすぐれないとき
- ・熱や風邪気味であるとき
そもそも、身体の不調を感じる場合のサウナ浴はおすすめできません。
サウナはあらゆる健康効果が期待できる入浴方法ですが、温度の高い「サウナ」と冷たい「水風呂」に適応するために体内のエネルギーが必要だからです。
身体が弱っているときにサウナに行っても、健康に近づくことがなく、むしろ体調を悪化させてしまうことがあります。
②生理中のサウナは推奨されていない
「生理中のサウナは問題ない」という専門家の意見もありますが、基本的には「生理中のサウナは避けるべき」という声が多いです。
生理中は、普段に増して「ホルモンバランスの変化」「血流の変化」などから、体調不調につながりやすいと考えられています。また、生理中は膣がデリケートで、免疫力も低下しているため、サウナや温泉に入ることで感染症のリスクを高めてしまうこともあります。
そもそも、衛生面、感染症のリスクなどを考慮し、生理中の入浴に関しては施設側が認めていないことがほとんどです。
生理中はご自宅のお風呂で、ゆっくり身体を温めましょう!「おうちサウナ」もおすすめですよ。
③妊娠中のサウナは必ず医師に相談してから
医師であり、日本サウナ学会代表理事をつとめる加藤容崇氏の著書(※)の中で『日本の妊婦さんはサウナを控えたほうが無難』と書かれた一文があります。
フィンランドでは妊娠中のサウナに対するネガティブな結果が少なく、むしろ「妊婦中のサウナは問題なし」という研究結果が多いことから、妊婦さんでもサウナに入ることが多いそうです。
とはいえ、日本とフィンランドのサウナ環境は必ずしも同じではありませんよね。
妊娠中でどうしてもサウナに入りたいと考えている方は、必ずかかりつけの医師に相談してからにしましょう。
※引用:加藤容崇著,『医者が教える 究極にととのう サウナ大全』,ダイヤモンド社,2023年7月,205ページ
まとめ
サウナは、冷え性だけでなく「フェムケア」にも効果が期待できることが分かりました。
サウナに入ると
- ・体温が上昇する
- ・血流が良くなる
- ・ホルモンバランスがととのう
- ・自律神経がととのう
- ・ストレス解消につながる
あらゆる効果が期待でき、生理痛・PMS・更年期などの軽減につながります。
「最近、冷えるな…」「生理痛がひどいな」と感じたら、ストレスや自律神経が原因かもしれません。ぜひぜひサウナを上手に活用して、身体の健康を守っていきましょう。
参考文献
・早坂 信哉 監修,『心と体に効く究極の入浴医学 銭湯検定公式テキスト2』,株式会社草隆社,2020年5月,42-47ページ
・小林弘幸著,『自律神経の名医が教える! サウナのトリセツ』,学研プラス,2021年9月,143-144ページ
・BAILA,「生理中もサウナを楽しんでいい?控えるべき?【医師が回答!30代・40代の生理悩み&疑問】
・早坂 信哉氏監修 ,『名医がやっている 正しいサウナの入り方』,宝島社,2023年7月,38ページ


