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あなたは正しく休めてる?話題の「休養学」にならってサウナを活用しよう

サウナコラム

「寝ても寝ても疲れが取れない」「休日を過ごしてもリフレッシュできない」もしかするとそれ、“正しく休めていない”のかもしれません。では、正しく休むとはどういうことなのでしょうか?話題の書籍『あなたを疲れから救う 休養学』を参考に、サウナで効率よく疲れを取る方法をご紹介します!

目次

「休養学」とは?

「休養学」とは?

休養学とは、“正しい休養の仕方”を学べる学問です。どんな休み方をすれば効果的に疲労が取れるのか、理論的に学ぶことができます。

なぜ今、「休養学」がここまで注目されているのでしょうか? それは、現代人の多くが「正しく休めていない」からです。

  • ・寝ても寝ても疲れが取れない
  • ・休日明けもリフレッシュできていない
  • ・いつも体が重く、だるい

仕事や家事、SNSの通知、情報の洪水など……現代人の神経は以前よりも酷使されており、ただ「寝る」だけ、「ダラダラ過ごす」だけでは、疲れが抜けにくくなっているのです。

大切なのは、「休む=何もしない」ではなく、「自分に合った休み方を選ぶ」こと。

そこでおすすめしたいのが、サウナです。

  • ・日頃からサウナに通っている方
  • ・サウナでリフレッシュを感じる方
  • ・温泉や岩盤浴など、体を温めるのが好きな方

サウナを上手に取り入れれば、効率よく休養できるようになるはず。ここからは、なぜサウナが休養におすすめなのか、その理由を解説します。

休養に「サウナ」がおすすめな3つの理由

休養に「サウナ」がおすすめな3つの理由

書籍『あなたを疲れから救う 休養学』(以下『休養学』)では、休養は「生理的」「心理的」「社会的」な3つの視点から捉えることができ、さらに7つのタイプに分類されると述べられています。

さらに、7つのタイプを複合的に組み合わせることが、最も効率的な休養だと提唱しています。

実は、サウナはこの7タイプのうち、

  • ・運動タイプ(身体を動かす)
  • ・親交タイプ(自然に触れる)
  • ・娯楽タイプ(趣味を探求する)
  • ・転換タイプ(旅行に出かける)

この4つを一度に複合的に満たすことができる、非常に優秀な休養方法なんです。

では、なぜサウナがここまで休養に適しているのか?その根拠を3つの観点から解説します。

① 自律神経がととのうから

① 自律神経がととのうから

『休養学』には、「自律神経を知ることが疲労回復の近道」という章があるほど、自律神経のバランスは休養の鍵とされています。

現代人は、仕事やスマホ、人間関係などのストレスにより、交感神経が優位=緊張状態が続きやすい傾向にあります。 一方で、副交感神経(リラックスモード)が働きにくく、常に体が休まらない状態に陥りがちです。

自律神経は、交感神経と副交感神経がバランスよく切り替わることが理想。 そこで役立つのが、サウナの温冷交代浴です。

  • サウナで温まる:交感神経が活性化
  • 水風呂でクールダウン:交感神経が活性化
  • 外気浴でリラックス:副交感神経が優位に

サウナに入るちと、自律神経の切り替えスイッチを強制的に作動することができ、乱れていた自律神経のバランスがととのいます。

② 睡眠の質が改善されるから

② 睡眠の質が改善されるから

『休養学』では、「ただ眠るだけでは休養にはならない」と繰り返し述べられています。

とはいえ「眠らない方がいい」というわけではなく、重要なのは「質の高い睡眠」と「自分に合った睡眠時間」を取ることです。無意味にダラダラ寝てしまうと、かえって自律神経のスイッチが乱れ、疲れが取れにくくなってしまいます。

そこでサウナの出番です。サウナで自律神経がととのうことで、「朝は目覚め、夜は眠くなる」という自然なリズムが戻り、睡眠の質が向上します。

さらに、サウナに入ると深部体温が上昇し、その後に体温がスッと下がる過程で入眠しやすい状態がつくられることも、科学的に示されています。これは、睡眠不足の改善にも非常に効果的です。

③ 血流が良くなり、疲労が回復しやすくなるから

③ 血流が良くなり、疲労が回復しやすくなるから

サウナで体温が上昇し、大量の汗をかくことで、血行が促進されます。「サウナは運動に近い」と言われるのも納得です。

血流がよくなることで、

  • ・老廃物が排出されやすくなる
  • ・酸素や栄養素が体中に届きやすくなる

結果的に、疲労回復が促進されるのです。

また、サウナに入ることで「ヒートショックプロテイン(HSP)」という細胞修復を助けるたんぱく質の分泌も促されることが分かっています。

疲れているからこそサウナに行くことが、回復への近道になるというわけです。

大切なのは「疲れてから休む」ではなく「疲れる前に休む」

大切なのは「疲れてから休む」ではなく「疲れる前に休む」

「どのくらいの頻度でサウナに行けばいいの?」と思う方もいるかもしれません。

日本サウナ・スパ協会では週2回を推奨していますが、筆者としては週1回でも十分だと感じています。

週に一度、心と体を“リセット”する時間としてサウナを取り入れる。大切なのは、「疲れてから」ではなく、「疲れる前に」サウナに行くこと。

サウナを習慣にすることで、

  • ・疲労回復が効率的に進む
  • ・新陳代謝が活性化する
  • ・免疫力が高まる

といった効果も期待でき、一石二鳥です。

サウナを活用して上手に休もう

サウナを活用して上手に休もう

『休養学』では、休養とは「ただ休む」ことではなく、“能動的に回復する”ことが重要だとされています。

もちろんサウナ以外にも、こんな休み方があります。

  • ・意図的に仮眠を取る
  • ・ヨガやストレッチをする
  • ・湯船にしっかり浸かる
  • ・胃腸にやさしい食事をとる
  • ・自然に触れる
  • ・友達とおしゃべりする
  • ・ペットと触れ合う
  • ・推し活を楽しむ
  • ・習い事に打ち込む
  • ・旅行に出かける

さらに、以下のような“掛け合わせ”もおすすめです。

  • 自然に触れながらサウナに入る
  • 親しい友人と一緒にサウナに行く
  • 旅行を兼ねてサウナに行く

こうした工夫によって、休養効果は2倍にも3倍にも高まると言われています。

何もしない時間=休むではなく、回復のために積極的に行動することこそが、本当の意味で休養に繋がるんですよね。

サウナはその代表的な手段のひとつ。自分に合ったサウナの活用法を見つけて、心身ともにととのう毎日を過ごしましょう!

参考文献:

片野 秀樹 著,『あなたを疲れから救う 休養学』東洋経済新報社,2024年2月, 3-7,82-84,102-111,114-153,164,180-183ページ

この記事を書いた人
ライター・はせがわみき
はせがわみきhttps://twitter.com/hamigaki_write
フリーランスライター・社会人になりたての頃、会社の先輩からすすめられた「サ道」を読んだことがきっかけでサウナへどっぷりはまる。サウナは歴8年。サウナスパ健康アドバイザー資格保持。好きが高じて、現在はサウナ施設・銭湯への取材・レポート記事をメインに手がける。好きなサウナは中温・高湿度。好きな水風呂は、ぬるめの18度。
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