サウナで温活。サウナが冷え性改善に効果がある理由
身体を温めてくれるサウナ。長年わたしたちの身体を悩ませる「冷え性」にも、効果が期待できることをご存知でしょうか?この記事では、なぜサウナで冷え性改善が目指せるのか、具体的に解説していきます!冷えに悩まされている方はぜひ参考にしてください。
- 目次
1.そもそもなぜ「冷え性」になる?
冷え性とは、手足や肩や二の腕などの上腕部、ふとももなどが温まらず、冷えを感じるのこと。
冷え性の原因はさまざまですが、大きく3つの原因があると言われています。
①筋肉量が少ない
冷え性は女性に多いと言われますよね。その理由は筋肉量の少なさです。
筋肉量が少ないと基礎代謝(=何もせずとも消費されるエネルギーのこと)が減るため、体内で熱を生み出せず「冷え」を感じやすくなります。
熱が生まれるのは、食事や運動から。過度なダイエットを行えば熱不足が続き、冷えを感じる原因になります。
②血行不良
血行不良とは、血液がうまく体内をめぐらず、酸素や栄養素が全身に届かないこと。
酸素と栄養素と同様、「熱」も血液によって全身に運ばれるため、
血液の流れが悪い
↓
全身に熱が届かない
↓
冷えを感じる
という結果に。
日頃から冷えを感じやすい人は、特に、手足などの末端をめぐる「毛細血管」が衰えていることが多いです。こまめに手足を動かしておくのがおすすめです!
③自律神経の乱れ
体内のさまざまな調整を担う自律神経は、血管・血液の調整役も担っています。
つまり自律神経が乱れると、血液の流れが乱れ体内のすみずみに熱が運ばれず、「冷え」を感じることにつながります。
2.サウナで冷え性を改善できる理由
ここからは、サウナで冷え性を改善できる理由を解説していきます。
①血流が良くなる
サウナに入ると、「温熱効果(=身体を温める)」と「温冷交代浴(=サウナと水風呂の交互浴)」により、全身に血液がめぐりはじめます。
この結果、熱が運ばれづらかった末端にまで血液が届くようになり、冷え改善の効果が期待できるんです。
ただし、そもそも体内が「熱不足」だと意味がありません。
サウナ後は腸も温められて、食事をよりおいしく感じられる時間。サウナと食事をセットにして、熱を作り出すことも意識的に行うのがおすすめです。
②自律神経がととのう
サウナに入ると、熱い「サウナ」と冷たい「水風呂」の温冷交代浴によって、交感神経⇔副交感神経に刺激をあたえ、乱れがちな自律神経をととのえてくれます。
自律神経がととのうことで、血管・血液の流れが正常に働き始め、体内で作られた熱が全身に送られるようになるんです。
また、冷えとストレスの関係は思っている以上に深く、ストレスを感じることが冷えにつながると言っても過言ではありません。
自律神経をととのえることは、ストレスの原因になる「気持ちの落ちこみ」「睡眠不足」の解消も目指せるため、冷えを感じる方こそ乱れがちな自律神経をととのえることが大切です。
③血管の筋トレが進む
日頃から冷えを感じやすい人は、手足などの末端のめぐる「毛細血管」が衰えている可能性があります。
血液の流れが悪くなると、この毛細血管の働きが衰え、劣化し、血液が通わない「ゴースト血管」化が進みます。
そんな毛細血管を鍛えるのにサウナはとても有効。
サウナと水風呂で、血管の「拡張」「収縮」が行われることで、血行促進され血管がしなやかになり、毛細血管にも血液が届くようになるからです。
サウナを習慣化することは「動脈硬化」など生活習慣の予防にも役立ちます。
3.サウナだけじゃない!冷えに効く入浴方法
「自宅のお風呂でできる”冷えに効く入浴”が知りたい」
そんな方に冷えに効く入浴方法を2つご紹介します。ぜひ、サウナとセットでも試してみてください。
①ぬるま湯に15分浸かる
就寝の1〜2時間前に、40度の湯船に15分ほどじっくり浸かってみてください。就寝の1〜2時間前の入浴することで、副交感神経を優位にすることができ、乱れがちな自律神経をととのえるきっかけに。
40度と聞くと物足りなさを感じる方も多いですが、15分浸かることで次第に顔や額が汗ばんでくるのが実感できつはず。これが体温が十分上昇した合図です!
湯上がりは身体を冷やさないよう、すばやく洋服に着替えて、体温を保温してください。
②温冷シャワー
自宅の湯船と冷水シャワーによる「温冷交代浴」も、冷え予防に効果的です。
40〜41度の湯船でじっくり温まったら、冷水シャワーを浴びて、少し休憩します。サウナと同様に2〜3セットほどくり返してみてください。
血管の「拡張」⇔「収縮」によって「血行促進」が進み、血流改善・毛細血管の筋トレにつながりますよ!
4.まとめ
サウナで冷え性解消を目指せるのは、
①血流が良くなる
②自律神経がととのう
③血管の筋トレが進む
これらの理由からでした。
冷えの原因は血行不良、自律神経の乱れのほか、筋肉量の低下や無理な食事制限も大きく関係してきます。サウナで血流を良くしたら、適度な運動、バランスのいい食事もぜひ意識してみてください。
サウナをフルに活用して、冷え知らずの身体を目指しましょう!
参考文献
・早坂 信哉 監修,『心と体に効く究極の入浴医学 銭湯検定公式テキスト2』,株式会社草隆社,2020年5月,42-47ページ
・小林弘幸著,『自律神経の名医が教える! サウナのトリセツ』,学研プラス,2021年9月,143-144ページ