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男性より女性の方が「ととのいやすい」って本当ですか?

サウナコラム

ドラマ「サ道」をきっかけに広まった、サウナ用語「ととのう」。”究極のリラックス状態”と表現されることもあるほど、心身に莫大なリフレッシュ効果をもたらしてくれますよね。実は「男性よりも女性の方がととのいやすい」なんて話があるのをご存知ですか?なんでも、ホルモンや自律神経が関係しているとか…?気になりますよね!そこでこの記事では、女性がととのいやすいと言われる理由と合わせて、女性がサウナに入るときに気をつけるべきことを解説します!

目次

1.「ととのう」って結局なに?

1.「ととのう」って結局なに?

まずは、サウナに入るとなぜ”ととのう”のかについて、知っていきましょう!

サウナドクター加藤容崇氏の著書『医者が教える 究極にととのう サウナ大全』のなかの言葉を借りて説明すると、ととのうとは、”極限状態で身体がバグっていること”を指します。

…なんのこっちゃ?という感じですよね。くわしく説明します!

・鍵を握るのは自律神経

鍵となるのは、心臓の動きや呼吸、体温、血圧など、私たちの意思とは関係なく体の機能を維持・調節する神経「自律神経」の刺激です。

 

自律神経

  • ・活動モードで優位:交感神経↑
  • ・休息モードで優位:副交感神経↓

 

大きくこの2つに分かれています。

・サウナに入ると自律神経はどうなるのか?

①サウナに入ると、あたたかさを感じて「副交感神経」が優位になる↓

②次第に熱の刺激で自律神経の「交感神経」が優位になる↑

③水風呂に入ると、水の刺激でより「交感神経」が優位になる↑

④外気浴で一気に「副交感神経」が優位になる↓

④までいくと日常生活ではなかなか味わえないようなリラックスモードに突入します。

ですが、②③で交感神経が優位になったときに分泌された「アドレナリン」が④の時点でまだ血中に残っているのです。

身体はとてもリラックス(副交感神経優位)しているが、頭はシャキッと冴えている(アドレナリンが残っている)、このこのバグこそが「ととのう」現象と言われいるんです。

2.なぜ女性の方がととのいやすいのか?

2.なぜ女性の方がととのいやすいのか?

ととのいのメカニズム、なんとなく理解できたでしょうか?

ここからは本題の「なぜ女性の方がととのいやすい」と言われているのかについて解説します。 実はここには、女性の体ならではの特徴が関係していました!

体の変化を感じ取りやすいから

女性は、体温や心拍の変化に気づきやすいと言われています。

これはホルモンの影響で、日によって体の状態が変わりやすいことが理由です。そのため、サウナで起きる細かい変化(鼓動が速くなる、温まる、血流がふわっと増える)に敏感だと言われています。

その分、「ととのう」ことへの感じ方も強く感じやすいのかもしれませんね。

体調の波がサウナと相性がいい日がある

女性は月経周期によって体温や気分が変わりやすいですが、その中でも「ととのいやすい時期」があります。

特に、「卵胞期」(=月経が終わってから次の排卵までの2週間ほど)は、サウナ日和とも言われる時期です。

  • 交感神経がやや落ち着きやすい
  • 気分が安定しやすい
  • 体温が低め
  • ホルモンバランスが落ち着いている

これらの理由から、サウナの心地よさを実感しやすいと言われているんです。

「今日はなんかととのいやすいな…」という日があるのは、ホルモンバランスや体調の影響が大きいかもしれません。

体の反応の幅が男性に比べて大きい

サウナドクター加藤容崇氏の著書『医師が教えるサウナの教科書』のなかにこのような一文があります。

男性と女性とを比較すると、女性のほうがサウナの感受性が高く、ととのいやすいと言えます。なぜなら、ホルモンの分泌や自律神経の反応性を比較した場合、女性の方が大きくなるから(※)

サウナは、交感神経(オン) → 副交感神経(オフ)への切り替えが一気に起きるのがポイントですよね。

女性は、この自律神経の“ゆれ幅”が大きい場合が多く、「幸せホルモン」と呼ばれるオキシトシン、βエンドルフィンなどのホルモンの分泌も盛んになるため、より多幸感、恍惚感を感じやすいと考えられるんです。

3.変化を感じやすい女性はサウナの入り方にも注意を

3.変化を感じやすい女性はサウナの入り方にも注意を

女性の方がととのいやすいと言われているのは、自律神経・ホルモンのバランスなどの影響から、感受性が高いからであることが分かりました。

一方で、感受性が高くととのいやすい=ストレスも感じやすいという側面も持っています。

【女性がサウナで気をつけたいこと】

  • ・体調が不安定(月経時も)なときはサウナに入るのを控えるべし
  •  
  • ・熱すぎるサウナは控えめにするべし(刺激になりすぎてしまう)
  •  
  • ・生理2週間前(黄体期)はバランスが悪い時期。サウナに入る場合は、外気浴の時間を通常の2倍ほど取るべし
  •  
  • ・妊娠中のサウナは控えるべし
  • (フィンランドでは入ることも多い※とにかくかかりつけ医師に相談)

心身のリフレッシュに最適なサウナですが、ご自身の体調の変化と合わせて上手に活用することがおすすめです。自分のペースで、ゆったりサウナライフを楽しみましょう。

参考文献

※引用元:加藤容崇著,『医師が教えるサウナの教科書』,ダイヤモンド社,2020年3月,137ページ ・加藤容崇著,『医者が教える 究極にととのう サウナ大全』,ダイヤモンド社,2023年7月,22-25,124-125,126-127ページ ・集英社オンラインメディア「yoi」,「【女性におすすめのサウナ】医師の効能解説から都内人気スポット、サウナ通が選ぶ全国の名所まで!
この記事を書いた人
ライター・はせがわみき
はせがわみきhttps://twitter.com/hamigaki_write
フリーランスライター・社会人になりたての頃、会社の先輩からすすめられた「サ道」を読んだことがきっかけでサウナへどっぷりはまる。サウナは歴8年。サウナスパ健康アドバイザー資格保持。好きが高じて、現在はサウナ施設・銭湯への取材・レポート記事をメインに手がける。好きなサウナは中温・高湿度。好きな水風呂は、ぬるめの18度。
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