サウナで性格が変わるって本当?怒りっぽさが軽減するサウナの不思議

「サウナに入ると気持ちがおだやかになる」「サウナに入ると怒りっぽさが抜ける」もしかするとそれ、ホルモンの分泌が関係しているかもしれません。なぜサウナに入ると、ホルモンが分泌されるのでしょうか?サウナを続けると性格に変化も出てくるのでしょうか?その疑問を調べてみました!
- 目次
1.サウナで気持ちが穏やかになるのは「腸」が温まった合図

サウナに入ると、愛情ホルモンである「オキシトシン」が分泌されます。サウナで気持ちが穏やかになるのは、このオキシトシンのおかげです。
オキシトシンは、人と人との触れ合い、感謝を伝え合う場面、親密な関係構築などで生まれる安らぎのホルモン。脳内の疲れを癒す・気分を安定させる効果があると言われています。
なぜサウナで「愛情ホルモン」が分泌されるのか。それは、サウナに入ることで「腸」が温められるからです。
腸とオキシトシンは、密接関係にあります。
オキシトシンは、体温・食欲・睡眠など身体のあらゆる調整を担う脳内の「下垂体」から分泌されます。この下垂体に「幸せホルモン」の分泌を指令するのが腸なんです。

- 【サウナでオキシトシン分泌される仕組み】
- サウナで体の深部まで温まる
- ↓
- 腸が温まる+活性化
- ↓
- ホルモン分泌を司令
- ↓
- オキシトシンが分泌される
幸せホルモンが低下すると、不安感や緊張感・焦燥感が強くなる症状が出ます。
サウナによる温熱効果によって腸の活動を活性化することで、オキシトシンが分泌され気分を安定させてくれるんです!
2.サウナに入ると幸せホルモンが分泌される
サウナに入ると分泌されるホルモンは「オキシトシン」だけではありません。
幸せホルモンと呼ばれる「エンドルフィン」「セロトニン」も分泌されることがわかっています。
・穏やかな気持ちに導く「エンドルフィン」

癒しを与えて穏やかな気持ちに導くホルモン「エンドルフィン」。鎮静効果や幸福感が味わえ、モルヒネと似た働きがあることから「脳内麻薬」と呼ばれるホルモンです。
身体を温めて心地よさを感じると、エンドルフィンの分泌量が増加します。つまり、絶妙な温度と湿度でセッティングされた心地いいサウナに入ってすぐのタイミングで、エンドルフィンが分泌されるんです。(※序盤から熱すぎるサウナだと、エンドルフィンは分泌されません※)

サウナの序盤でエンドルフィンが分泌されると、身体が熱くなっても「きつい」と感じにくく、深部まで身体を温められます。
「深部まで身体を温めるとととのいやすい」とも言われているので、序盤から「心地いい」と感じられるサウナに行くことも重要ですよね!
・心をととのえる「セロトニン」

理性や感情のコントロールを担う「セロトニン」。脳を活性化させ、心をととのえてくれるホルモンです。
サウナでセロトニンが分泌されるのは、緊張・ストレスにより「ノルアドレナリン」が分泌されるから。ノルアドレナリンは、自律神経に働きかけて心拍数を上げたり、血液量を増やしたりして、活動しやすい状態をつくり出します。
このノルアドレナリンの働きを抑制し、ストレスを減らしてくれるのがセロトニンです。怒りや焦りなどの感情をおさえることで、気持ちが安定し、幸福感を得やすくしてくれます。

また、
科学的には、サウナは身体の温度調節メカニズムにおいて、「幸福ホルモン」として知られる「セロトニン」を活性化させる(※)
と言われる一面もあるそうです。
きれいな景色を見たり、温泉に入ったり、芳醇な香りを感じたり、一定のリズムで運動したり。「は〜落ち着くな」と感じるときは、まさにセロトニンが活性化するタイミング。サウナにも同じような場面がありますよね。
セロトニンは、少しの分泌だけで幸福感をもたらしてくれる「幸せホルモン」の代表格です。
※引用元:
引用元:東京経済ONLINE,世界的ブーム!サウナ「3つの絶大効果」はこれだ「”デジタル汚染”の時代」に求められる納得の訳
3.サウナを続ければ怒りっぽい性格も変わる?

サウナを続けることで「性格そのものに変化が出る」といった、医学的根拠はありません。
ただ、サウナを習慣にしている人の中には「以前よりも性格がおだやかになった」「イライラしずらくなった」と感じている人も多いようです。(筆者もです!)
これらの要因として考えられるのは、
- ・自律神経が鍛えられた
- ・睡眠の質が改善した
- ・温熱効果で身体がリラックス
- ・ホルモン分泌が正常化
サウナによって「自己回復力」が高まったからと言えます。
身体が温まることで、免疫力アップも期待できます。「我慢できなくはないけど、なんだかずっと調子が悪い……」そんな体調の変化を感じたときは、サウナで心身をととのえてみてほしいです。
4.怒りっぽい人におすすめ。気持ちを沈めるサウナの入り方
「イライラが止まらない」「気持ちがすぐに落ち込んでしまう」そんなときこそ、サウナで心をととのえていきましょう。
▪️イライラが高まっているとき

イライラが続いているときは、交感神経が過敏になっているとき。高温サウナではなくゆっくり「低温サウナ」で身体を温めて、副交感神経の優位にしていきましょう。低温サウナには、神経を鎮めて、緊張をとく鎮静効果が期待できます。

【入り方】
- ・スチームサウナ・ミストサウナなどの低温サウナを選択(70度前後であれば、フィンランドサウナもOK)
- ・サウナ室の下段に座る
- ・深呼吸を意識しながら、無理のない範囲で15〜20分入浴する
- ・水風呂は入らず、足元に2〜3杯の水をかける
- ・湯冷めに注意にながら、イスで20分程度休憩する
【ポイント】
- ・気持ちがリラックスすればOK
- ・水風呂は交感神経を刺激するので入らないのが無難
- ・不眠が続いているときにもおすすめの入り方
▪️気持ちの落ち込みが激しいとき

「気持ちの落ち込みが激しい」「活力が湧かない」「仕事に集中できない」「食欲が湧かない」このようなサインは、自律神経のバランスを崩しているとき。温冷交代浴で、自己回復力を高めるのがおすすめです。

【入り方】
- ・90度前後のサウナを選択(熱さを感じる温度がおすすめ)
- ・好みの段に座る(1セット目は下段がおすすめ)
- ・8〜12分程度無理なく入浴する
- ・水風呂or 冷水シャワーを浴びる
- ・湯冷めに注意して10〜15分程度休憩(外気浴がおすすめ)
- ・2〜3セット無理なくくり返す
- ・ラストは少し長めに20分程度休憩すると帰宅後よく眠れる(副交感神経のスイッチをオン)
5.まとめ
- ①オキシトシン
- ②エンドルフィン
- ③セロトニン
サウナでこれらの「幸せホルモン」が分泌されることで、イライラや気分の落ち込みが軽減することがわかりました。
「サウナで性格が変わる」といった医学的根拠はありませんが、サウナ浴を続けることで自己回復力が向上します。その結果、気分の落ち込みが軽減したり、イライラしにくくなるといったケースも。
「イライラが止まらない」「何をしても活力が湧かない」「仕事に集中できない」「よく眠れない」など、身体からのサインを感じたら、ぜひセルフケアにサウナを活用してみてください。