サウナは関節痛をやわらげる?身体を痛みを和らげるサウナのススメ
足首、膝、股関節、肩。ふしぶしに現れる「関節」の痛みってつらいですよね。「サウナに入るとこれらの痛みが和らぐ」という話も聞きますが、実際のところどうなのでしょうか?今回はサウナと関節の痛みについて解説します。
- 目次
1.【結論】サウナはあらゆる身体の痛みを和らげてくれる
結論から伝えると、サウナに入ることで関節の痛みを和らげることができます。これはサウナに入ることで得られる「温熱効果」によるものです。温熱効果とは、身体を熱で温めることで得られる効果のこと。
関節の痛みの原因はそれぞれですが、主に「加齢による骨の変形」「筋肉の低下」「柔軟性の低下」などがあげられます。
サウナによって痛みが和らぐのは、温熱効果によって「筋肉」「柔軟」の部分にアプローチできるからです。
慢性的な痛みが続くのは、血液の流れが悪くなり、筋肉に新鮮な酸素が届かず酸欠状態が続いているから。その結果、疲労物質が蓄積してしまうのです。
サウナによって身体が温まると、血管が拡張され血行が良くなります。血行が良くなると、痛みの原因となる「疲労物質」の回収を進めることができます。
また、身体を温めることで筋肉の緊張・こわばりを解消でき、痛みの改善が期待できます。その結果、身体を支える関節への負担を軽減することができ、痛みを和らげることができるのです。
ただし、サウナはあくまで痛みを軽減させてくれるものです。関節痛を治せるわけではないので注意しましょう。
ただし、炎症が強いとき、痛みが強いときにサウナに入るのはNGです。
サウナで身体が温まると、炎症部分の血流も増加してしまうため、痛みが悪化する可能性があるからです。
心配な時は医師に相談してからサウナに入るようにしましょう。
2,「湯船×サウナ」の組み合わせてさらに痛みを軽減
湯船とサウナを組み合わせて入浴することで、さらに関節の痛みを和らげることができます。
・浮力効果
浮力効果とは、体重が軽くなる働きのことです。湯船に入る人間の体重は10分の1の重さになります。つまり、湯船に入っている間は、身体を支える「筋肉」「関節」を重力から開放させることができるんです。
湯船に浸かると「温熱効果」で身体がリラックスできますが、浮力効果の影響も大きいといえます。
・水圧効果
水圧効果とは、身体にかかる水の圧力のことです。湯船に入り身体に水圧がかかることで、手足にたまった血液が押し戻され、血液の流れがよくなります。
全身がマッサージされているような「もみほぐし」が期待できるため、関節痛の痛みによる身体のこわばり、緊張をほどいてくれます。
3.関節痛だけじゃない!サウナに入ると期待できる3つのこと
関節痛だけでなく、あらゆる「痛み」「苦痛」を和らげてくれるサウナ。ここからは、サウナに入ることで期待できる3つの健康効果をご紹介します。
①肩こり・腰痛の軽減
多くの現代人を悩ませる「肩こり」と「腰痛」。慢性的な痛みが続くことから「このくらいなら我慢できるな」と放置してしまっている人も多いのでは?
そんな方にこそ、入るだけで痛みを軽減できるサウナがおすすめです。
肩こり・腰痛の原因は人それぞれ異なりますが「血行不良」「筋肉のこわばり」などが原因として考えられることが多いようです。
サウナに入り身体が温めることで
・筋肉のこわばりの解消
(固まった筋肉をゆるめる)
・筋肉がやわらぐ
(収縮した筋肉をゆるめる)
これらが期待でき、肩こりや腰痛の緩和を目指せます。サウナ室内でストレッチするのも効果的です。ぜひ試してみてください。
②肉体疲労の回復
「疲れがなかなか取れない」「一度疲れると回復しない」そんな方にもサウナがおすすめです。
肉体疲労の原因は、疲労物質や老廃物の回収が進まず、体内に蓄積されてしまうこと。サウナの「温熱効果」と「温冷交代浴」の効果によって全身の血流を良くすることで、老廃物の排出が進みます。
血液と一緒に新鮮な酸素や栄養素を細胞に運ぶことができるため、全身のトータルケアが進むことも、疲労が溜まっている方にサウナをおすすめしたい理由です。
③冷え性改善
関節痛と同じく、寒い冬に悩まされることといえば「冷え性」ではないでしょうか。冷え性の原因のひとつとして「自律神経の乱れ」があげられます。
定期的なサウナ浴は、自律神経をととのえることに効果的です。サウナの温冷交代浴の刺激によって、自律神経の働きを正常化し、血管の動きを正常にできます。
手足などが冷えやすい方は、低温のサウナでじっくり身体を温めましょう。お腹が冷えやすい方は、サウナ・水風呂・外気くり返すサウナ浴がおすすめです。
4.まとめ
関節痛とサウナの関係性について解説しました。
・サウナの「温熱効果」によって関節痛の痛みを軽減することができる
・サウナと湯船と組み合わせることで、さらに痛みを軽減できる
・「浮力効果」「水圧効果」は湯船に浸かることで得られる効果
・炎症が強いとき、痛みが強いときのサウナはNG
慢性的な身体の痛みに悩まされている方、筋肉のこわばりが気になる方は、ぜひサウナで身体をあたためてみてください。
参考文献
・早坂 信哉 監修,『心と体に効く究極の入浴医学 銭湯検定公式テキスト2』,株式会社草隆社,2020年5月,11-12ページ
・早坂 信哉 監修,『名医がやっている 正しいサウナの入り方』,宝島社,2023年7月,12-13ページ,34ページ,40-41ページ,44-45ページ,48-49ページ