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水風呂で動かないとできる「羽衣」ってなに?羽衣をつくる3ステップ

サウナコラム

「水風呂が苦手」「怖くて入れない」水風呂に対する苦手意識がある方は多いですよね。ですが、コツさえつかめば、水風呂への苦手意識を克服できるのをご存知ですか?そう、「羽衣」と呼ばれる「熱の膜」を作ることができれば「心地いい水風呂」体験ができるんです!今回は「羽衣」の正体や作り方を紹介します!水風呂に苦手意識がある方はぜひ参考にしてください。

目次

1.水風呂の中で動かないとできる「羽衣」の正体

1.水風呂の中で動かないとできる「羽衣」の正体

サウナの後水風呂にゆっくり浸かり、動かずにじっとしていると、自分の肌と水の間に「薄い膜」が発生したように感じます。これをサウナ用語で「羽衣(はごろも)」と呼びます。


そもそも、この「羽衣」の正体とは一体なんなのか、気になりますよね。


マンガ『サ道』の1巻で、作者のタナカカツキ氏は「羽衣」についてこう言及しています。

※画像引用:『マンガ サ道』公式Xより


温度の羽衣
冷たい水がほてった身体で中和されうす~い温度の膜ができる(※1)



「うす~い温度の膜」こそ羽衣です。さらによく調べてみると、羽衣の仕組みは「熱交換」と「温度境界層」であることが分かりました。




熱交換とは、温度の高い流体から低い流体へ熱エネルギーを移動させること(※2)



熱は、高い方から低い方へ移動する性質も持っています。熱めの湯船に浸かると、最初は「あつい!」とじりっとした熱を感じますが、次第に身体が慣れて熱さを感じにくくなりますよね。これも「熱い湯船(高)」と「身体(低)」で「熱交換」が行われているからです。


これをサウナに置き換えると……




高い:サウナで温められた身体
低い:水風呂




サウナで身体を温め水風呂に入ると、最初は「冷たさ」を感じます。しばらくするとだんだん身体が水に慣れて、冷たさを感じにくくなりますよね。


これは、身体の熱が水風呂に移動して(高い低いの移動)「熱交換」が行われ、身体の近くの水温が少し上がったからです。それと同時に発生するのが「温度境界層」です。


温度境界層:流動している流体とそれに接する物体との間に温度差があるとき,流体の温度は物体から十分離れたところでは主流温度になっているが,物体に近づくにつれて急激に変わり,物体表面上では物体温度と等しくなる.このような温度の急変領域を温度境界層と呼ぶ(※3)



説明だけ聞くと「?」となってしまうのですが、要するに「温度差がある2つの物体が近づくと、温度変化が起こる。その温度変化によって発生するのが温度境界線」なのではないか、と筆者なりに解釈しました。


サウナで温められた身体と、冷たい水風呂。温度差のある2つが近づくことで温度変化が起こり、水と身体の境界線に温度の層が生まれる。これがまさに「羽衣」であり、サ道で解説された『冷たい水がほてった身体で中和されうす〜い温度の膜ができる』とも合致します。


つまり羽衣の正体は「温度境界線=温度の膜」ということです!






引用元:
(※1)タナカカツキ,『マンガ サ道〜マンガで読むサウナ道〜』,講談社,2019年8月,29ページ
(※2)株式会社日阪整作所,熱交換の原理
(※3)一般社団法人 日本機械学会,機械工学辞典『温度境界層

2.羽衣をつくるための3ステップ

ここからは具体的に、どうすれば羽衣を上手に作れるのかを解説していきます!




【羽衣3ステップ】


①まずはサウナで身体を温める
②息を吐きながら一気に入る
③水風呂の中で動かない



①サウナで身体をあたためる

①サウナで身体をあたためる

「水風呂が怖くて入れない」「心臓が止まりそうで怖い」


そんな水風呂への苦手意識がある方は、サウナでしっかり身体を温められていないのかもしれません。


自分的にはしっかり温まっているつもりでも、水風呂に恐怖を感じる場合は、しっかり身体が温まっておらず、本能的に水風呂の必要性を感じていないのかもしれませんね。(※)


ポイントは




背中中央部が温まったと感じたら出る
・通常の心拍数より2倍になったら出る




この2点。時間を目安にするのもいいですが、ある程度の基準を設けておくと身体の温まりを感じやすく、水風呂にもチャレンジできますよ!






※水風呂は決して無理に入るものではありません。自分の体調や気分に合わせて入りましょう。ここでは「水風呂にはチャレンジしたいけど、怖くて入れない」という方に向けて記述しています。

②息をは〜っを吐きながら一気に入る

②息をは〜っを吐きながら一気に入る

水風呂に入るとき、ついつい息を止めながら入ってしまいますよね。(分かります)実はこれ、息を止めることで心臓に負荷がかかり、逆効果なんです。


水風呂は、ふ〜っと息を吐きながら一気に入るのがコツ。息を吐きながら入ることで、「冷たい」という感覚を和らげることができます。


また、手のひらは温度に敏感なので、手首から上を水から出して入ると冷たさを感じにくいですよ!

③水風呂の中で動かない

③水風呂の中で動かない

水風呂に肩まで浸かったら、動かずにじっと待機。すると熱交換によって「温度境界線」=「羽衣」が発生します!


羽衣が発生すると水の冷たさを感じにくくなるため「水風呂に入っているのに、冷たくない。むしろ心地いい」という新しい扉を開けられるはず!


羽衣が発生するまでは少し時間がかかります。じっくり待機して、羽衣の発生を待ちましょう。

3.羽衣をつくるために注意したい3つのこと

「なかなか羽衣ができない」という方は、以下3つのポイントを意識してみてください。




・羽衣は繊細なので動くと壊れる
・バイブラがある水風呂で羽衣はできない
・人の出入りが多いとできにくい




羽衣は非常に繊細です。ぶくぶくと泡が発生する「バイブラ」タイプの水風呂、人の出入りが多い水風呂だと、なかなか発生しません。羽衣チャレンジしたいときは「どこのサウナに行くか」も重要ですね。

3.LOCA THE CLASS. AOYAMAの水風呂は羽衣が出来やすい!

3.LOCA THE CLASS. AOYAMAの水風呂は羽衣が出来やすい!

本記事を掲載している、青山にあるプライベートサウナ「LOCA THE CLASS. AOYAMA」。実は「羽衣」が作りやすい環境がそろっています。




①水風呂にバイブラ機能がない
②プライベートサウナなので、他の人の出入りがない
③広さがあり肩までしっかり浸かれる
④短時間で深部まで温まる「マグマスパ式サウナ」のおかげで水風呂にチャレンジしやすい



LOCA THE CLASS. AOYAMAでは、「地層式濾過装置」と呼ばれる特別な濾過装置を導入しています。富士山の天然水を再現できる特別な装置で作り出された水風呂は、非常になめらかな肌触り。また、水道水特有の匂いも感じにくいです。


「水風呂が苦手」「水風呂が怖くて入れない」と、水風呂に苦手意識のあるかたにこそ、ぜひ体験してみてください。


【通常料金の半額で初回体験】できるプランはこちらから。

この記事を書いた人
ライター・はせがわみき
はせがわみきhttps://twitter.com/hamigaki_write
フリーランスライター・社会人になりたての頃、会社の先輩からすすめられた「サ道」を読んだことがきっかけでサウナへどっぷりはまる。サウナは歴8年。サウナスパ健康アドバイザー資格保持。好きが高じて、現在はサウナ施設・銭湯への取材・レポート記事をメインに手がける。好きなサウナは中温・高湿度。好きな水風呂は、ぬるめの18度。
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