最近よく聞く「ウィスキング」ってなに?ロウリュとアウフグースとの違いも
最近サウナ業界でよく耳にする機会が増えた「ウィスキング」。みなさんはどんなものかご存知でしょうか?ウィスキングのほかにも「ロウリュ」や「アウフグース」など、サウナにまつわる用語はいくつもありますよね。そこで今回は、「ウィスキング」「ロウリュ」「アウフグース」のそれぞれについてくわしく解説します。
1.ウィスキングとは?
ウィスキングとは、ヴィヒタ(ウィスク)と呼ばれる白樺の若い枝を束ねたものを身体に叩いたり、なでたり、押したりすることで、リラックス効果を促すマッサージ・リラクゼーションの一種です。
日本サウナ・スパ協会では、
施術者により、サウナ室でウィスクなどの植物や天然由来の力・モノだけを使用し、心身をととのえること
と定義づけています。
施設によっては、サウナ室内に葉っぱを束ねたブーケが吊るされているところがありますが、あれがまさに「ヴィヒタ」です。
ヴィヒタには、血行促進効果や減菌作用があると言われています。ヴィヒタで身体を叩くことで、自然の香りを楽しみながら、さらなる健康増進効果が期待できるというものです。
日本でウィスキングが体験できるのは、千葉船橋「ジートピア(男性専用)」、東京神田「Sauna Labo Kanda」、池袋の「かるまる池袋(男性専用)」など。施術は「ウィスキングマイスター」と呼ばれる専門知識を持った施術師のみが行えるとあって、まだまだ体験できる場所は限られています!
実際にウィスキングを体験した人の話を聞いてみると、
「サウナとは別次元の心地よさ」
「とんでもなく心が解放される」
「途中で涙が出た」
など、サウナとはちがう”新しい感覚に出会えるもの”といった感じがあります。
ちなみにウィスキングの発祥は、バルト三国のリトアニア。リトアニアでは、自然の力を余すことなく活用し、心身ともにリラックスさせる施術が主流です。ヴィヒタのほかに、ハーブティーやスクラブなどを活用するとあるんだとか。非常に奥深いですよね!
2.ロウリュとは?
ロウリュとは、熱されたサウナストーンに水(アロマ水)をかけることで発生する「蒸気」のこと。ロウリュは、フィンランド語で「Löyly」と書き「蒸気」を意味します。
ロウリュをすることで、サウナ室内の湿度が上昇し、心地よく体感温度を上昇させることができます。フィンランドでは『ロウリュは、サウナの魂』と言われるほど、サウナに欠かせない存在です。
サウナブーム以降、日本でもロウリュができるサウナ施設が多く見受けられるようになりました。「セルフロウリュ」「ロウリュサービス」「オートロウリュ」などと、施設によってちがったロウリュ体験ができます。
①セルフロウリュ:
自分自身でサウナストーブに水をかけてロウリュすること。自分のタイミングでロウリュできるのが最大のメリット。個室サウナや限られた共用サウナで導入されています。ロウリュしすぎるとサウナストーンの熱が下がってしまうため、使用頻度には注意が必要です!
②ロウリュサービス:
施設スタッフによるロウリュサービス。決まった時間に実施されることが多いです。水の代わりにアロマ水を用いたロウリュを行ってくれるところも多く、蒸気と香り両方を体験できます。スタッフさんの慣れた手さばきやサウナストーンへの水のかけ方・量も勉強になることが多いので、ぜひ注目してみてください。
③オートロウリュ:
オートで作動する装置により自動でロウリュが受けられる優れもの。決まった時間に決まった量のロウリュがなされるため、サウナ室内の湿度が適度に保たれているのが魅力です。施設努力により、サウナ室にあったロウリュの時間や量を調整しているため、利用者は非常に心地いいロウリュを受けられます。
ちなみに、LOCA THE CLASS. AOYAMAでは、サウナ室内に「オートロウリュボタン」が設置されています。
自分の好きなタイミングでボタンを押すことができ、装置が作動すると心地いい蒸気を室内に充満させてくれます。まさに、セルフロウリュとオートロウリュのハイブリット型のロウリュです!
また、アロマ水をつかったセルフロウリュも楽しめます。 両方が自由に楽しめるのはなかなか他にはないので、ぜひ体験してみてください!
3.アウフグースとは?
アウフグースとは、ロウリュをして発生した蒸気をタオルやうちわなどを用いて「熱波」を送ることです。発祥は「ドイツ」と言われており、アウフグースを行う人のことは「アウフギーサー」と呼びます。(日本では熱波師)
よく「ロウリュ」と「アウフグース」が混合して使用されることがありますが、ロウリュとアウフグースは別物です。
ロウリュ:サウナストーンに水をかけて発生した蒸気を楽しむもの
アウフグース:ロウリュ後の蒸気をタオルを用いてコントロールし、熱波を送ること
ロウリュが静かに「蒸気」を楽しむものとするならば、アウフグースは蒸気と「熱波」を楽しむものと覚えておくと分かりやすいです。
ちなみにアウフグースは、タオルパフォーマンスやアロマのチョイス、熱波の届け方などの「技」を競い合う世界大会もあるほど。(日本の有名アウフギーサーたちも多数参戦)蒸気と香り、そして熱波で、ストーリー性のある世界観を体験できるのが魅力です。
ゆっくり熱を楽しむサウナも魅力的ですが、目で見て、肌で感じるエンタメ性のあるアウフグースも、サウナのひとつの楽しみ方です。
4.まとめ
ウィスキング:
ヴィヒタ(ウィスク)と呼ばれる白樺の若い枝を束ねたものを身体に叩いたり、なでたり、押したりすることで、リラックス効果を促すマッサージ的なもの。発祥はリストアニア。
ロウリュ:
熱されたサウナストーンに水をかけて、蒸気を楽しむこと。発祥はフィンランド。
アウフグース:
ロウリュで発生した蒸気を、タオルなど用いてあおぎ「熱波」を送ること。発祥はドイツ。
ウィスキング、ロウリュ、アウフグース、それぞれの違いは理解できたでしょうか?それぞれの違いはありますが、どれも”サウナがより楽しくなるもの”であることは共通しています !
ぜひみなさんも自分にあった楽しみ方を見つけて、よりサウナを楽しみましょう。