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サウナの発祥ってどこ?サウナのある国や日本のサウナの歴史も解説

サウナコラム

2019年のサウナブームから早4年。2024年現在もサウナ人気は衰えていないように思えますが、そもそも「サウナ」はどこからはじまり、日本にやってきたのでしょうか?また日本以外の国でサウナはどのように楽しまれているのでしょうか?今回は、知るともっとサウナが楽しくなる、サウナの発祥や歴史について掘り下げます!

目次

1.サウナ発祥の地はフィンランド

1.サウナ発祥の地はフィンランド

サウナの発祥は今から6000年ほど前のフィンランドと言われています。


日本サウナ・スパ協会によると




”今からおよそ6000年ものむかし、白夜の国フィンランドのフィン族が、太陽の恩恵の少ない北欧の風土の中で、厳しい寒さと労働の疲れをいやすために生活の知恵として生み出した「自然健康法」がサウナです。サウナに似たものは世界の各地にありました。”(※)



・「サウナ」が生まれたのがフィンランド
・サウナに似たようなものは世界各国にあった


と書かています。


6000年前は、熱した石をほら穴のような場所に集め、サウナのような空間にして入っていたとか。現在のような小屋が建てられるようになったのはおよそ2000年前なんだそうです。






引用元:『サウナスパ・健康アドバイザー公式テキスト 知っておきたいサウナスパの健康知識,公益社団法人日本サウナスパ協会発行,20143,24ページ

2.フィンランド以外の国のサウナたち

サウナといえばフィンランドというイメージがありますが、フィンランドのほかにも「サウナ」が発展し、現在も楽しまれている国があります。

①ロシアの「バーニャ」

①ロシアの「バーニャ」

ロシアで「蒸し風呂」、いわゆるサウナを意味するのが「バーニャ」です。


「バーニャ」という言葉の語源は、水に浸かる場所とか体を洗ったりする場所を意味するラテン語の「バネウム」や、入浴を意味するギリシャ語の「バーニョ」に由来すると言われています。


フィンランドとロシアは地理的に近く文化的な交流もあったことから、バーニャは、フィンランドのサウナ文化の影響を受けて発展したとも考えられているそうです。諸説ありますが、起源はおよそ3000年前。


バーニャの特徴は、室内の温度が40〜60度と比較的落ち着いていること。木造の小屋の中にはロシア後で「暖炉」を意味する薪ストーブの「ペチカ」が置かれており、そこが熱源になっています。


フィンランドと同じく、ストーンに水をかけてロウリュする蒸気浴を楽しみつつ、ゆっくり身体を温めるのがバーニャ式です。

②トルコの「ハマム」

②トルコの「ハマム」

トルコで伝わる伝統的な入浴方法が「ハマム」です。


ハマムは、古くからある公衆浴場として使われています。語源は、「熱い空気」「お湯を提供する場所」といったアラブ語から由来しているそうです。


古代ローマのテルマエ(公共浴場)がハマムの基盤とも言われており、その歴史を考えると約2000年前から発展した入浴方法であることがわかっています。


ハマム最大の特徴は「湯船」がないこと。


50度ほどに温められた蒸し風呂のような空間で大理石の上に寝転び、発汗を楽しみます。日本で言えばスチームサウナ、または岩盤浴のような体験ができる入浴方法です。究極の「蒸気浴」とも言えるかもしれません。


ハマム内にはハーブが炊かれていたり、大理石の上で寝転びながらマッサージを受けることもできるそうです。

③韓国の「汗蒸幕/ハンジュンマク」

③韓国の「汗蒸幕/ハンジュンマク」

韓国で約600年の歴史があると言われているのが「汗蒸幕(ハンジュンマク)」。


薬石と黄土を積み上げて造ったドーム内で、松の木を燃やし蒸される韓国式のサウナです。


ハンジュンマク最大の特徴は、非常に高い温度感。標準的なものは90〜100度ほどですが、中には150度ほどのハンジュンマクも存在するそうです!


100度に近い高温な室内で過ごすため、熱を避けるために「麻布」をかぶって入るのが一般的。長時間入るのでなく、出たり入ったりをくり返す入浴法です。


過去に筆者も一度入ったことがありますが、想像以上に高温で3分入っているのがやっとでした!

④日本の「ドライサウナ」

④日本の「ドライサウナ」

日本初のサウナができたのは、1957年。


銀座にあった温浴施設「東京温泉」に、壁や床に配管を通し熱された部屋に入る、当時の技術を駆使した日本式サウナがあったそうです。


その後「サウナ」注目を浴びたのが、東京オリンピックが開催された1964年。フィンランドの選手がサウナを持ち込んだことがきっかけなり、第1次サウナブームが起きたと言われています。やはりきっかけは「フィンランド」でした。


日本サウナの特徴といえば、高温でカラッとしたドライサウナ。


「サウナ=熱くてカラカラしているところ」というイメージが大きく変わったのは、「第3次サウナブーム」と言われる2019年ごろ。ドラマ「サ道」が火付け役となり、2021年の『現代用語の基礎知識 選 2021ユーキャン新語・流行語大賞』に「ととのう」がノミネートされたことも記憶に新しいです。


中温高湿度のフィンランドサウナが本格的に普及したことで、サウナ=気持ちがよく、心身ともにリラックスできる場所として広まり、現在も楽しまれています。

3.まとめ

サウナ発祥地であるフィンランド、古来からサウナが楽しまれてきたロシア、伝統的な入浴方法があるトルコや韓国、そして日本と、各地のサウナの歴史や特徴についてご紹介しました。


日本のサウナの歴史を紐解いていくと、あらゆる社会事情が反映されていることがよくわかります。興味のある方はぜひ「日本のサウナの歴史」をくわしく調べてみてくださいね!

参考文献

『サウナスパ・健康アドバイザー公式テキスト 知っておきたいサウナスパの健康知識,公益社団法人日本サウナスパ協会発行,20143,24-25ページ

SAUNA TRAVEL,「ロシアの「バーニャ」をウィスキングマスター・ネバーニャが指南!vol.1」

・中山真喜男著,『昭和・平成のサウナ史』,公益社団法人日本サウナ・スパ協会 ,9.14-16,33-34ページ

この記事を書いた人
ライター・はせがわみき
はせがわみきhttps://twitter.com/hamigaki_write
フリーランスライター・社会人になりたての頃、会社の先輩からすすめられた「サ道」を読んだことがきっかけでサウナへどっぷりはまる。サウナは歴8年。サウナスパ健康アドバイザー資格保持。好きが高じて、現在はサウナ施設・銭湯への取材・レポート記事をメインに手がける。好きなサウナは中温・高湿度。好きな水風呂は、ぬるめの18度。
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